春の日差しの本白根で大展望とプチ・アドベンチャーを楽しむ
今日はエコツアー「本白根山とお釜めぐりスノーシュー」に、山梨県のI様ご夫妻をご案内させていただきました。
本白根山とお釜めぐりスノーシュー 浅間・吾妻エコツーリズム協会
本日は気温上昇し風も穏やかな晴れ間が広がり、横坂ガイドもアシスタントに付いて楽しさ倍増の予感。
まずはロープウェイから展望リフトへ乗り換えるためにゲレンデ内を少々歩きます。
リフトを降り立ちスノーシューを装着して本日のコースに立つとしっかりとしたトレースが残っている。本格的な春に向かっているここ数日は降雪が無く、モンスターは姿を消し、雪は沈降して歩き易くなっている。
雪庇を抱いた尾根道は展望が良いのですが進行方向左側の火口跡の斜面は急ですよ、春先の雪面にはクレバスもあります、足元を注意して!
ひと汗かきながら登ると草津白根山の最高峰、本白根山の標高2,171mに到着です。
山頂には過ごし易い陽気を利用して沢山のお客様がいらっしゃいました。
本日の天気予報は午後から夜には雨、そろそろ薄く雲が広がり始めてきましたよ。
絶好の展望を楽しんだら先を急ぎましょうか。
最高峰からの下降は雪が安定していたのでお尻滑りを楽しみます。
私達だけこんなに楽しんじゃっていいのかしら~!?
お釜の底まで滑り降りたら雪の量が気になりました。ちょっと測ってみましょう。
ゾンデ棒をぷすぷすぷすっと差し込むと、あれあれ?こんなに入っちゃいました。
ここまで入ったと押えながら抜き出してみましたが全く届きません。
雪はあそこの線まであったよ! これはすごいや! パシャり。
先ほどお尻滑りした斜面をバックにたっぷりの雪をたたえたお釜の底を気ままなお散歩。
展望所への登りでは夏の遊歩道が露出しておりスノーシューを脱いで歩きました。
少し厚くなりかけた雲は予想と裏腹に途切れてきて日射しと大展望を再び提供です。
こんなに風の弱い展望所は珍しいです。せっかくですから大展望を楽しみながらゆっくり昼食にしましょう。
回復した天気はまだまだ持ちそうです。ならばこの先の行程は遊びも入れちゃう?
まずはガイドが積雪の安定性をチェック、今日は表層雪崩の心配は無いですね。
では、鏡池火口へ向けてお尻滑り第2弾行っちゃいましょう!
思い切り滑れるようにスノーシューは外してストックは高く持ち上げて~、それっ!
ここは雪が深いですが急斜面なのでかき分ける様にしてスルスルと進みます。
斜度が減ってくると雪の深さゆえ止まってしまいますが、まっさらな雪面に自分の足跡を刻むのは爽快です。
もう斜度が無いので歩いて下降しながら振り返ると、まだまだスルスルと滑っています。
上手いもんですね~
おぉーっ!? 今度はピッケルを使ってカチカチの急斜面を登り返すのか!?
いえいえ危険すぎます! これは氷化した雪面が薄青くなった鏡池でのお遊び。
まずは姿勢を作って、カメラを傾けて撮ったら、さぁどんな画になるかな?
鏡池でのお遊びをしたら外輪山の一番低い所から登り返すのですが、もうひとつお遊びを入れながらにしました。
見下ろす左手側の急斜面をまっすぐ登りあげてみました。
ふかふかではない春の雪はスノーシューを踏み込む事が出来ずにスリップし易くなります。
その様な場合にはスノーシューを脱ぎ、自分の足(靴)で雪にステップを作りながら一歩一歩前進していきます。滑落には注意ですよー!
尾根に上がる部分は雪庇が出来ているので弱点を突いてとなりますが、雪庇自体の崩壊や付近に発生するクレバスへの転落など危険な要素が満載です。
安全を見極められない場合には近付く事でさえ避けなければなりません。
身軽になって遊んだ鏡池火口を見下ろしながらお茶を楽しんでから帰路に着きます。
横坂ガイドの用具説明に真剣に聞き入るお二人、ふむふむ参考になる。
一度ゲレンデに出てから再び雰囲気の良い樹林内を下ります。
ロープウェイ+リフトの周遊券は下りのリフトにも乗れるのですが、しっかり晴れ渡った本日は歩いた方が楽しめます。
傾斜が無くなり広くなると本日の行程も終了間近です。
それにしても朝の天気予報が良い方向に変わったのはアツアツのお二人の影響!?
無事ロープウェイ山頂駅に到着です。
今度はスキーも合わせて楽しんでみたら草津の素晴らしさが倍増しますよ。
また来たいね、の言葉が最高のご褒美です。 I様、ありがとうございました。
本白根山とお釜めぐりスノーシュー 浅間・吾妻エコツーリズム協会
ツアー実施日:2015年3月28日
ガイド担当:小池 寛喜(記)
アシスタント:横坂敏行