冬の晴天を引き当てた 「黒斑山スノーシュー」 ツアー
3月2日にエコツアー「黒斑山スノーシュー」にS様をご案内させていただきました。
黒斑山スノーシュー
http://ecotourism.or.jp/snowshoe/asama_kurohu01/index.html
前日は降雪、当日朝は強い風が残っていました。
軽井沢にいらっしゃるお客様をピックアップに向かうと県道の信号が消えているではありませんか!
原因は中部電力管内で生じた送電線トラブル、お客様も朝の出発準備中の出来事にびっくりされていたようですが無事出発できました。
登山口となる車坂峠までは急坂の圧雪路となっており、4WD車でも慎重な運転が必要ですが積雪の少ないエリアで地元ガイドの車にピックアップしてもらえば安心です。
本日は移動性高気圧が広がる予想の中、まだ風が強く雪煙が舞う高峰高原ホテルの駐車場に車を停め出発準備を整えます。
道路を横断し登山口の看板前に立つと吹き飛ばされそうな強烈な風で、スノーシューを装着するわずかな時間でもあっという間に体温が奪われ、この先が思いやられます。
ではヤッケのフードを被って、いざ出発!
強い風にうねる樹林内の雪面をラッセルで進んでいくと間もなく車坂山。
風も徐々に弱くなり青空と展望が広がってきました。
S様の天気の読みはドンピシャリ!
本日を指定されるとは流石です。
今年は比較的雪が多く、登山道が底上げされている事に加え、樹林帯では昨日の雪が枝先に付着して垂れ下がっており、潜ったり避けたりで中々ラッセルも大変ですが後続の3人パーティが追い付きラッセルを交代しながら進みます。
美しい樹氷の中、順調に高度を稼いでいきます。
表コースは傾斜の比較的きつい部分もあり硬い雪面が出ているとスリップする事もあります。
周囲の展望は良いのですが、下山時にはスノーシューでは歩きずらいかもしれません。
コース途中でツリーホールに吸い込まれて脱出に四苦八苦したりしながらも頑張ってここまで進んできました。
眼前の展望が広がり、浅間山が目前に現れると気持ちも昂ります。
素晴らしい景色に目を奪われます。
昨日の降雪で真っ白な斜面と樹氷、そして青空。
この感動を伝えたいからシャッターを何度も切りたくなります。
やっと黒斑山の頂上に立ちました。
山頂からの景色はまた格別です。
本日は積雪の影響で計画から遅れること約1時間となりましたが頑張りました。
街の生活では味わえないスリルもあります。
だからこそ得られる感動があります。
帰路は新雪の下にあるアイスバーンでのスリップを警戒してスノーシューからアイゼンに履き替え下降します。
アイゼンを履いている場合にはペタペタと足を置くように歩きます。
靴裏に着けた爪を自分の靴や服、雪面に引っ掛けると思わぬ転倒の原因となるので慎重に歩きます。
登りで予定時刻より遅れている事もあり下山は樹林内の中コースを選択しました。
こちらを往復した方々のトレースがあり歩きは楽チンでした。
しかし雪の被った枝の間を潜りながら歩くのは腰が痛くなります。
この先傾斜が緩くなり沢を渡ってほどなくで出発地点の高峰高原ホテルに到着です。
無事に山から帰ったことを家で待つご家族に報告してホッと一安心です。
帰路、軽井沢までお送りする車中ではS様といろいろお話させていただきました。
雪山の素晴らしさや危険、登山の際の仲間の大切さなどなど時間が足りない位でした。
素敵な景色を楽しむ為にと日々のトレーニングもされているS様、これからもっと素晴らしい時間を味わっていかれるのだろうと確信しました。
ツアー実施日:2015年3月2日
ガイド担当:小池 寛喜
黒斑山スノーシュー
http://ecotourism.or.jp/snowshoe/asama_kurohu01/index.html